Bruno Pelletier Japon : (2) パリのノートルダム

(2) パリのノートルダム

パリのノートルダム
(2011年 ノートルダム・ド・パリ オマージュ・コンサート)


(2)  幕が開く
Image de NDDP affichée au fond de la scène

「ノートルダム・ド・パリ オマージュコンサート Concert Hommage Notre-Dame de Pari」の会場となったのは、パリのベルシーにある「ベルシー総合体育館 Palais Omnisports de Paris Bercy」。ロシアでのノートルダム・コンサート公演と同様、17000人収容の巨大会場。ちなみに、フィギュアスケートファン御用達の会場でもあります。

アリーナ席のなぜか最前列に陣取って、幕があくのを今かと待つ。そして客席を歩きながら「カテドラルの時代 Le temps des cathédrales」を歌って登場したのは、ブリュノ・ペルティエ。この代表曲で、客席は一気にノートルダムの世界へ。

次にクロパンことラック・メルヴィルが「浮浪者たち Les sans-papiers」。ロシアでは、クロパンが「俺たちは異邦人」と歌うと、キャストも私もロシアではみんな異邦人だよなあって思ったのですが、この作品が生まれたここパリでは逆に、「異邦人だ」と歌いつつ、彼らはみな同胞なんだなあと感じました。

次の曲はブリュノの「ラフェデフ」じゃなかった「道化の祭り La fête des fous」・・・のはず(ロシア版)だったのですが、出てきたのはジュリー・ゼナッティとパトリック・フィオリのご両人で、「このダイアモンド Ces diaments-là」をば。

あー、やっぱりね。曲順変えたんだ・・・と、私はすぐ「理由」が理解できました。というのもロシア版では、特に1幕の最初はブリュノの出番が多かったのに比べ、ガルー・ファンはかなり待つはめになったんですね。公平を期す、ということなんでしょう。
Bruno Pelletier et Hélène Ségara
エスメラルダの「ボヘミアン」、ガルー、ダニエル・ラヴォワ、パトリック・フィオリによる「ベル」などで、オリジナル・キャストがひとまず全員登場。

おまちかねの「道化の祭り」では、グランゴワールは舞台上を走ったり、コーラスメンバーにちょっかい出す感じで「ラ・フェ・デ・フ」を歌わせたり、2010年版と同様に縦横無尽に「祭り」を指揮。でも、どことはうまく言えないけど、ロシア版とはまた違った味わい。

いくつかの歌の後、今度はエスメラルダとフルール・ド・リスが一緒に登場して「太陽のように素敵 Beau comme le soleil」を歌い出す。
「えっ・・・」と軽く血の気が引く私。「もしや『フェビュスという言葉』がないのでは・・・」

グランゴワールとエスメラルダのかわいい「カップル」が歌うこの「愛の歌」が私はそれはもう大好きなのです。ブリュノのソロ・コンサートでは決して聞けるはずがなく、万一ブリュノとエレーヌが一緒に何かを歌うことがあっても、おそらく選ばれることがない小品なだけに、ロシアではこれが聞けるかどうかドキドキだったのです。そして、ロシアでは歌われただけに、よもやパリではなくなってるなど夢にも思わず油断・・・。

「奇跡の庭 La cour des miracles」の後でも歌われることなく一幕終了(号泣)。コンサート後に気がついたのですが、グランゴワールの「パリの門 Les portes de Paris」もなく、モスクワではあったブリュノの曲が2曲もパリではなくなっていたのでした(しくしくしく)。


Garou, Danielle Lavoie et Patrick Fiori たぶん、歌手の登場順に公平性を持たせるためには曲順を変えるしかなく、曲順を変えたことを観客に意識させないためにはストーリーを無視して大幅に曲順を変えるしかなかったのでしょう。それはわかるし、全体的にはそれでよかったとは思います。

ただ、おそらくそのために、役者たちの「演技」は残念ながらロシアほどではありませんでした。人により、曲により違いましたが、特にガルーの演技においてはその違いは顕著でした。感動や歌の質の話ではなく、単に演技についてですが、間違いなくロシア版のほうが演劇的で、私にとっては「コンサート」という感覚はかなり低いものでした。

一幕はグランゴワールの「運命 Fatalité」で終了。ブリュノの力強い歌声が会場を厳かに支配。全キャストが舞台上に勢ぞろいして一緒に歌います。私の席からはブリュノが客席に向かって差し出した手がちょうどよい角度で見え、その手に私たちの運命を握るかのごとく見えました。


Pierre Gringoire en 2011



「2011年 パリのノートルダム」
1. 悪魔の誘い
2. 幕が開く
3. 永遠の一瞬


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アーティスト・プロフィール
Bruno Pelletier

Bruno Pelletier ブリュノ・ペルティエ

カナダのフランス語圏ケベック州出身。3度の最優秀男性歌手賞の実績を誇る実力派歌手。ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」で人気を不動のものに。ロックからジャズまで幅広い音楽を豊かに歌いこなし、定期的に東欧でもツアーを行っている。

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