Bruno Pelletier Japon : (1) 韓国ユゴーコンサート コンサートレポート

(1) 韓国ユゴーコンサート コンサートレポート

月 - La Lune (1)
( 2013 韓国ユゴー・ミュージカル・コンサート) コンサート・レポート


ソウルの空港に降り立って外に出ると
夜空に乳白色の満月が浮かんでいた。

ふとブリュノの顔がよぎる。
でも彼の「月 Lune」を連想してテンションがあがるということもなく、
むしろ頭上の月の穏やかな輝きに心が満ちていた。


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そこに幕はなかった。

オーケストラのミュージシャンが舞台に現れてスタンバイを終えると
指揮者の登場。
そして、ほどなく舞台の下手からブリュノ・ペルティエが姿を現した。
すぐに始まる前奏、そしてブリュノが「カテドラルの時代」を歌い出す・・・。

本公演のようにオーバーチュアもなく、すこし唐突な感じで始まったカテドラル。
しかしすぐに観客はその歌声に飲み込まれていく。
ソロ・コンサートのように客席に歌わせることの決してない、
ブリュノ・ペルティエが全身全霊を込める王道カテドラル。

オリジナルキャスト・コンサートでなければ
もう聞くことはできないと思っていたこのバージョンを
もう一度生で聞ける幸せ。

歌い終わっての大きな拍手に、やや緊張して登場したブリュノの顔に安堵が浮かんだ。
いつものにこやかな笑顔。そして舞台脇に去っていく。
こうして、ブリュノのアジア・デビューのコンサートが始まった。


ブリュノと入れ替わりに登場したのは
ロベール・マリアン、マット・ローラン、リシャール・シャーレ、
そして3人で「美しい人 Belle」を歌う。

次にナディア・ベルの「生きる Vivre」、
リシャール・シャーレが作曲を担当した「ミュージカル・ランボオ」から2曲。
(*ブリュノ以外の曲については「ノートルダム・ド・パリ応援隊」をどうぞ)

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再び登場したブリュノ、「スターマニア Starmania」の
「哀しき地球人のSOS / SOS d'un terrien en détresse 」
を歌い出す。

どうして僕は生きるんだろう  どうして僕は死ぬのだろう
どうして僕は笑うんだろう  どうして僕は泣くのだろう・・・


スターマニアは、ノートルダムの次に買ったCD。
ストーリーがおおまかにわかっているノートルダムと違い、
当時フランス語初心者の私には、すべてが暗号解読作業。

以前ブリュノのソロコンサートでこの歌を聞いた時は
その時の想い出が胸にあふれ、涙があふれたけれど、
今回は想い出に浸るのではなく、純粋に歌に浸ることができた。

そして歌に浸れば浸るほど、やはり感動で胸がいっぱいになる・・・。

次に同じくスターマニアから「世界は石 Le monde est stone」
by ソフィー・トランブレイ。


続いて再びノートルダムコーナーで
ブリュノとロベールによる「フィレンツェ Florence」。

しっかり演技をしながら歌うブリュノ。
時に嬉しそうに笑い、時にフロロに語りかけるグランゴワールがそこにいた。
そして、重厚なロベールのフロロ。
詩人と司教二人の深い対話が伝わってくる。
しかも、めったにない顔合わせ。

そして「月 Lune」。
これも「SOS」と同じく、歌だけに没頭する。
そして胸がしめつけられる。
その歌声に。その哀切に。

舞台奥には海の上に輝く満月の映像。
ブリュノが歌っている。
その声は四方に広がり、月まで駆け上がる。
月よ・・・

マットの「踊って 僕のエスメラルダ Danse mon Esmeralda」、
リシャールとナディアの「愛する Aimer」で第一部終了。

第二部は、ブリュノ以外のキャストによる「レ・ミゼラブル」。
6~7曲歌った後、ブリュノが登場し、
「ラマンチャの男 L'Homme de La Mancha」から「見果てぬ夢 La Quête」。

ブロードウェー・ミュージカルの曲がなぜこのコンサートで歌われるかというと、
昔ジャック・ブレルがブリュッセルやパリでフランス語版公演を成功させており、
そのブレルのオマージュ・コンサートでブリュノが歌ったことがあったから。

動画で見たことはあっても、実際に聞くのは初めて。
その意味では一番楽しみにしていた曲。
これはドン・キホーテ自身が歌う歌だけど、ブリュノの歌は
どこか優しいまなざしでドン・キホーテ自身を見つめている気がした。

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そしてカーテンコール・タイム。
ブリュノ以外のキャストでレ・ミゼラブルの
「民衆の歌 Do you hear the people sing ?」、
続いてブリュノが登場し、「カテドラルの時代 Le temps des cathédrales」を
アカペラで。

一列に整列し、隣同士で手をつなぎ、何度も手をあげて手をさげて
韓国の観客の熱い声援に応えるキャストたち。
ブリュノはじめ、全員がとても嬉しそう。

MCはなく、舞台でキャストがしゃべる姿はほぼ見られなかったけれど
名曲どころがずらりと揃い、逆に濃密な歌の時間だった。

こうして、ブリュノのアジアでの初めてのショーの初回が終わった。


マチネ終了後数時間おいて、ソワレが始まる。
キャストたちは明らかにソワレのほうがリラックスしていた。

そして再び始まるブリュノのカテドラル。

深く深くカテドラルの海に潜りながら、涙がにじむ。
何度カテドラルを聞いただろう。
なのにどうして泣けるんだろう。
感動というより
魂の奥底に直接響いてくる歌声。

なぜそれがブリュノでなければいけないのか
理由は永遠に見つからない。
ただ10年以上ファンをやってきて感じることは
私はこれからもずっと
ブリュノの歌声の中で生きていくだろう。

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ソワレでは、マチネで歌われなかった歌もあり
違った雰囲気でコンサートは進んでいく。


そしてカーテンコール。
再びブリュノのアカペラ・カテドラル。

全ての歌が終わって、割れるような拍手と歓声。
すると、指揮者が何やらブリュノたちに話しかけている。


そして・・・ブリュノが再びマイクに向かい、
アカペラ・カテドラルを歌い出した!!!!

前代未聞の2連続カテドラル。
観客大喜び。



一日で合計5回もカテドラルを聞けるなんて
贅沢すぎる一日。


その夜、満月だったはずの月を私は見ていない。
晴れた夜空にきっと美しく輝いていたことだろう。

あれから私の心の中には、もう一つの月が灯っている。
時に満月の穏やかさを、時に三日月のシャープさを
様々な表情を見せながら、私をあまねく照らす星。

その月光のパワーをもらって、私は強くなろう。
月が地球の見えないところに行くことは決してないのだから。




「Victor Hugo in Musical 빅토르위고 in 뮤지컬」
2013年5月25日  
セジョン・シアター Sejong Theater 세종대극장 (韓国・ソウル)

出演者:
ブリュノ・ペルティエ Bruno Pelletier (スペシャル・ゲスト)
マット・ローラン Matt Laurent
ロベール・マリアン Robert Marien
リシャール・シャーレ Richard Charest
ナディア・ベル Nadia Bel
ソフィー・トランブレイ Sophie Tremblay





月 - La Lune (2013 「Victor Hugo in Musical 韓国ユゴー・コンサート)

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思い出の場所で

フランスミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」に出会った場所が韓国。その時と同じ会場で、ブリュノの「カテドラルの時代」や「Lune」を聞くことができ、しかも「SOS」まで!!!そして、その時のキャスト・リシャールやマット・ナディアもいて、何か運命のようなものを感じました。

ブリュノやフランスミュージカルを通じて、たくさんの人に出会い、わたしの人生が豊かになってます。











ムーミンさんへ

そうか、ムーミンさんにはそもそもの出会いが韓国なんですよね!
感激もひとしおだったと思います。

本当に素敵なコンサートでしたよね(^^)。
日本に来てくれることを祈りましょう~~
新アルバム「君のまわりで」
ブリュノ・ペルティエのアルバム「Regarde autour(君のまわりで)」詳細はこちらまで

アーティスト・プロフィール
Bruno Pelletier

Bruno Pelletier ブリュノ・ペルティエ

カナダのフランス語圏ケベック州出身。3度の最優秀男性歌手賞の実績を誇る実力派歌手。ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」で人気を不動のものに。ロックからジャズまで幅広い音楽を豊かに歌いこなし、定期的に東欧でもツアーを行っている。

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