Bruno Pelletier Japon : 「音楽と映画」~ ピアノ版 ~ コンサート・レポート2

「音楽と映画」~ ピアノ版 ~ コンサート・レポート2

Chants en lumière 氷の国の光の歌
~ 「音楽と映画」ツアー・コンサートレポート (2) ピアノ版 ~

2015年の冬は、寒さの厳しいケベックでも例年にない寒さだった様子。
-30℃の大寒波ではなかったものの、
私が到着した時には最高気温-20℃あたりが続いていました。
ブリュノのコンサートの日はなぜか、すごく寒かったり、吹雪いたり。
「雨女」などの表現を借りるなら、ブリュノは「雪男」なのかもしれません(笑)。

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ケベック・ウィンターカーニバルのアイス・パレス


ブリュノの「音楽と映画」のツアー自体は、基本的にピアノ版で、
ピアノ+その他の楽器担当のギ・サントンジュさんと
歌やギター担当のブリュノという構成です。
通常のブリュノのツアーにはドラムやキーボード担当がいるけれど、
今回のピアノ版ではブリュノとサントンジュさんの2人だけ。

いつもならドラム担当がコンサートマスターなのですが、
今回はその方がいらっしゃらない分、
ブリュノがギターでリードする場面も多々あり、
あらためて歌以外でのブリュノの音楽的センスの良さを実感できました。

「Coriace」は、父親との葛藤を歌ったもので
ブリュノはほとんどといっていいほど毎回この歌を入れてきますが
ギターの弾き方が、他の曲とは違って明確にメリハリをつけていて、
とてもかっこいい!

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サントンジュさんの楽器演奏者としての腕前も素晴らしいものでした。
カテドラルのピアノの弾き方は、他では聞いたことのないカッコよさ、
そしてビブラフォン(鉄琴)を自在に奏でる巧みさ。

今までブリュノのコンサートでビブラフォンは使われたことがなかっただけに、
その音色は新鮮で、暖かく軽快な雰囲気がブリュノの声にもぴったり。

ブリュノはとてもリラックスしていて、「ホーム」感満載。
2人だけのコンサートは、特に親密感がアップ。

今回のツアーは、コンセプトが映画音楽というだけあって、
舞台には映画で使う機材らしきものが、やや無造作に置かれています。
ブリュノはコンサートを始める時に、いわゆるカチンコを持って
映画の撮影のごとく「Take 1 (フランス語では「Prise 1」)」と言ってスタート。

ちょっとミスがあった時には、「映画の撮影の時にはこうやって撮り直すからね」と
再びカチンコを持って「Take 2」(笑)。

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ブリュノとサントンジュさん。息の合ったコンビ。

「音楽と映画」の中に「Le coeur est un oiseau 心は鳥」という 
歌詞的にもブリュノの歌声的にも広がりを持った歌があります。

CDの歌詞カードにも少し書かれていますが、
この歌についてブリュノがコンサートで語っている話を紹介します。

ある夜、皆がそろったパーティでほろ酔い気分だったブリュノに
ブリュノの奥様のおばあさまがブリュノに一言、
「私のお葬式ではあなたが歌を歌ってね」

さすがにびっくりして酔いが一気に醒めたブリュノ、
でもおばあさまにとっては深刻なことではなく、
人生の自然な流れとしてやってくることに備えたかったご様子。
そしておばあさまがご指定したのが、この「心は鳥」の歌だったのです。

ブリュノがサントンジュさんと新しくCDを作ることになった時、
幸いこの歌は映画の中の曲だったので、もちろんこの曲を入れたブリュノ。
CDが出来上がって、皆に聞かせる時は
奥様、奥様のお母様とおばあさま、と母娘3代が揃った状態。

ブリュノは自分の新作を家族に聞いてもらう時には
いつも少し離れたところでドキドキしながら待っているそうです。
歌が終わって、見てみると・・・感動して涙を流している三人。

おばあさまがブリュノに近づいて、泣きながらこう言いました。
「ありがとう・・・こんな素敵な歌にしてくれたギ(サントンジュさん)に
感謝するわ・・・」

   ・・・・僕じゃないのかーーー! 
         (とはブリュノは言いませんでしたが(笑))

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緩急をつけながら、絶妙の間合い、泣きながら話すおばあさまのマネ、と
テキパキと楽しく話を進めていくブリュノの話芸もなかなかのもの。

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さて、名曲「カテドラルの時代」を歌い始めたブリュノ。
歌の途中で「石 また 石 Pierre après pierre・・・」という歌詞があるのですが、
その歌詞の直後、歌の短い合間に
「Pas de bière ビールじゃなくてね」とぶち込んできた!!
(「ビール(ビエール)」と「石(ピエール)」の音がほとんど同じ)

え・・・  え・・・?  ・・・ええええええ!!!
何それブリュノ、それ反則ーーーーー!!

もちろんブリュノはとっとと続きをいつものように歌っています。
が、そんな爆弾を落とされた我々観客一同、
顔を見合わせたくすくす笑いが止まりません!!!

カテドラルを「枯葉」と組み合わせて観客を笑いの渦に巻き込んだり、
かくもカテドラルを自在に操れるのは、世界広しといえど他にいないでしょう。

そうして笑わせていても、最後はいつもの感動的な歌いあげになって、
最後は「ほぅ・・・っ」と皆に感嘆のため息をつかせるんですから・・・
・・・やっぱり反則ですよね(笑)。

今回は映画音楽という皆がとてもよく知っている曲が多かったこともあって、
曲が終わるたびに、「Oh...」というため息がそこかしこで聞こえてきました。
ため息ものの歌の数々がどんと中央に構えていて、
そこに時折楽しいエッセンスが振りかかかっている、そんな感じです。

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コンサートが終わって大満足で会場を後にし、駐車場で夜空を見上げると、
オリオンやシリウスが美しく輝いていました。

今回も綺麗な星を見させてくれたね・・・

車に乗ると、機器が示す外気温は-25℃。
私の人生で経験した最低の温度です。


寒くても遠くても、世界の果てまででも行く価値がある所、
・・・それはブリュノが歌っている場所。


 ⇒ <次>  「音楽と映画」~サイン会~ コンサートレポート3


<おまけ2>
16.gif
* このページの写真はすべてシンフォニー版コンサートのものです。
* Concert Photos by Ling Yan. Merci Ling ! 


Chants en lumière 氷の国の光の歌
~「音楽と映画」ツアー・コンサートレポート~
(1) シンフォニー版
(2) ピアノ版
(3) サイン会

[2015/3/24]


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<おまけ2>

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今回の旅行で行った「ケベック・ウィンターカーニバル」にあった
氷の姫路城。
「世界の果てまでイッテQ!」でベッキーがこれを作りに来てたそうです!
放送前だったので、現地で私は全く知らなかったのですが・・・
なぜここに姫路城?とは思ってました。

ということは、冬のケベックは「世界の果て」なのでしょうか(笑)。


 ⇒ <次> 「音楽と映画」~サイン会~ コンサートレポート3




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アーティスト・プロフィール
Bruno Pelletier

Bruno Pelletier ブリュノ・ペルティエ

カナダのフランス語圏ケベック州出身。3度の最優秀男性歌手賞の実績を誇る実力派歌手。ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」で人気を不動のものに。ロックからジャズまで幅広い音楽を豊かに歌いこなし、定期的に東欧でもツアーを行っている。

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