Bruno Pelletier Japon : ブリュノのアジア初ソロコンサート (1)

ブリュノのアジア初ソロコンサート (1)

~ブリュノ・ペルティエ アジア初ソロコンサート・レポート (1)~

2013年に「Victor Hugo in Musical」ガラコンサートで
初めてアジアで歌声を披露したブリュノ・ペルティエが、
2015年3月韓国ソウルにて、アジア初のソロコンサートを行いました。

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Bruno Pelletier LIVE in SEOUL 2015
브루노 펠티에 라이브 인 서울 2015

2015年3月28日(土) マチネ・ソワレ2回公演
場所: 경희대학교 평화의전당 慶熙(キョンヒ)大学校内 「平和の殿堂」
     Grand Peace Palace in Kyung Hee University

このキョンヒ大学校は、建物が屈指の美しさを誇る大学として知られており、
コンサート会場となった「平和の殿堂」は、
パリのノートルダム大聖堂を思わせる壮麗な劇場でした(教会ではありません)。

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1999年に東洋一の規模(4500人収容)と最新の技術を備えた劇場としてオープン。
シアターオーブや梅田芸術劇場メインホールが約1900人規模、
前月2月のブリュノのシンフォニー版コンサートの劇場で2982席なので
オーブ・梅芸の倍以上の規模の座席数ですね。
(舞台のサイズは梅芸メインホールより少し大きい感じです)
建物もそうですが、音響もとてもよかったです。

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会場へ向かう途中のキャンパス内。右奥が「平和の殿堂」。
左手に見えるパルテノン神殿のような建物は大学の本館。




今回のコンサートは、ブリュノの進行中のツアー「音楽と映画」でも一緒の
指揮者サントンジュさんも参加されています(ツアーレポはこちら)。
「ノートルダム・ド・パリ」のオリジナルキャスト版コンサートや、
フレンチミュージカル作品のロシア・コンサートでも
指揮をとってきたサントンジュさん。
彼が今回は韓国のMostly Philharmonic Orchestraを指揮。
ブリュノが歌った曲ももちろんサントンジュさんの編曲です。

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コンサート開始前の舞台。曲目リスト+ブリュノの写真。
歌った曲について詳しくはこちら

今回は「音楽と映画」というタイトルがついておらず
ツアーとは少し異なる構成ですが、このCDの曲を8曲歌っているので、
かなり近いと言えるでしょう (アルバム「映画と音楽」について)。
ちなみに、私が前月にケベックで聞いた時に歌わなかったのは
La fête des fous, Imagine, Florence, La quête, SOS, Miserere。

ブリュノは他国でツアーを行う時も、ケベックのものと同じものを持って行きます。
ただ、通常のコンサートでは歌う曲を夜ごと少しずつ変えたり普通にしますが、
他の国では曲目を固定させるそう。
ということで、韓国ではマチネ・ソワレともに同じ構成。

今回コンサートの正式発表から3週間程度と準備期間は短かったのですが、
2015年2月にはシンフォニー版のコンサートが行われたので、
オーケストラ用の譜面がだいたい揃っていたというのもよかったのかもしれません。

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コンサートが始まって、ブリュノとサントンジュさんが舞台に登場。
オーケストラの音楽に乗って、ブリュノの歌声が会場に美しく響き渡ります。

サントンジュさんは基本的にピアノを弾きつつオーケストラを率い、
時に立って指揮をし、時にギターやハーモニカや鉄琴を演奏するという
八面六臂ぶりを韓国でも披露。

歌の間には、時折ブリュノはサントンジュさんと目を合わせ、
間合いを確認したり、嬉しそうに微笑みます。
2人の間を流れる強い絆。
単なる「仲良しこよし」ではしゃぐという感じではなく、
互いのハイレベルな実力に基づく上質な信頼が伝わってきます。

サントンジュさんはブリュノをしっかり見ていて、
ブリュノがやりたいことを心ゆくまでやらせてくれている感じ。

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ブリュノ・ペルティエ&ギ・サントンジュ Bruno Pelletier & Guy St-Onge
コンサート前日のとてもリラックスした表情。


2014年秋、「音楽と映画」のCD発売時のプロモーションで
2人がテレビに出演していた時に、
司会者から緊張していますかと聞かれて
ブリュノが「少し」と答えたのに対し、
サントンジュさんは「全然」と歌うように答えていたのが
私はとても強く印象に残っています。

初めてのアジアでのソロコンサートで
緊張する要因はたくさんあったと思いますが、
おおらかなサントンジュさんと彼が率いるオーケストラが
ブリュノを暖かく包み込んでいる・・・
そんな感覚がありました。

そして、それにしっかり応えるように、最高の歌を聞かせてくれるブリュノ。
「カテドラル」や「リューン」では高らかに歌いあげ、
「道化の祭り」ではグランゴワールになりきって舞台を左右に駆けまわり、
「Your song」では甘いラブソングをハートフルに・・・。
緩急を織り交ぜて、観客を魅了。

ケベックでのシンフォニー版コンサート同様、オーケストラと一緒でも
ブリュノの歌+ギターとサントンジュさんのハーモニカだけ、など
オーケストラの皆様を使わない曲もいくつかありました。

生オケの優雅さと、ブリュノの本来のコンサートの雰囲気、
初めての韓国ということでミュージカルやビートルズなどよく知られた曲も加え、
ブリュノの様々なスタイルを同時に味わうことのできる素敵なコンサートでした。

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ブリュノは、ずいぶん前から「平和」を願う歌を意識して歌っています。
今回歌った「Imagine」もそう。
(2003年発売のCD「Concert de Noël」に収録)

2015年元旦、新年最初のFacebookでのブリュノのコメントは
Une magnifique 2015 à vous tous!
PAIX-Amour-PAIX-Santé-PAIX et PAIX encore!
皆にとって2015年が素晴らしい年でありますように!
平和 - 愛 - 平和 - 健康 - 平和 それから平和!

というものでした。

前年2014年にブリュノがフランスを皮切りにロシアまで欧州ツアーを行った時、
政情不安の理由でウクライナのキエフ公演が中止に追い込まれました。
だからこその、連呼とも言える平和を願うメッセージ。

しかし、その1週間後に起こったパリでの忌まわしいテロ事件。
フランス語圏では大きな哀しみに覆われましたが、
ブリュノも同様に、無念さをにじませるコメントを残しています。

私もその時同じようにショックを受け、
それでも何か心を癒す歌の動画をFacebookにアップしたい・・・と思って
ふと思いついたのが、この「Imagine」。

でも、その平和を願う歌詞があまりにも現実と違うと感じて
その時、とてもその選択はできませんでした。
・・・そして、それができないことがまた悲しくもありました。


だからこそ、ブリュノにはこういう歌を歌い続けてほしかった。
きっと、願うことが大切だから・・・。
それは具体的に「Imagine」というわけではなかったけれど、
こうしてこの曲を彼の優しく豊かな声で聞いていると、
ほっとする気持ちと、希望に似た気持ちが沸いてきて、
この歌を聞ける喜びをひとしお感じていました。
歌ってくれてありがとう、ブリュノ。


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カーテンコール前の最後の曲紹介で、ブリュノは通訳さんを通じて
「いろんな狂ったようなことが起こる時代に、
この歌は『祈り』のようなものだと思う」と言って、
「ウェスト・サイド・ストーリー」の「Somewhere」を
高らかに歌い上げました。




・・・私たちのための場所がある
・・・いつか・・・どこかに・・・


     ⇒ <次> アジア初ソロコンサート・レポート (2)


~アジア初ソロコンサート・レポート~
その(1) | その(2)

[2015/4/1]


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ブリュノ・ペルティエ アジア初ソロコンサート
曲目リスト

1. Lovesong (The Cure)
   「音楽と映画 (Musique & Cinéma)」より「ラブ・ソング」
2. La maison sous les arbres (Gilbert Bécaud)
   「音楽と映画」より 「木陰の家」
3. Against All Odds (Phil Collins)
   「音楽と映画」より 「見つめて欲しい」
4. La fête des fous (Bruno Pelletier)
   * ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」より「道化の祭り」
5. The Long and Winding Road (The Beatles)
   「音楽と映画」より 「長く曲がった道」
6. Let it be (The Beatles)
   ** 「レット・イット・ビー」 by ビートルズ
7. Imagine (J.Lennon)
   「ノエル・コンサート」より 「イマジン」
8. Florence (Bruno Pelletier)
   「ノートルダム・ド・パリ」より 「フィレンツェ」
  (「ステージの上 Sur scène」の「ミュージカル・メドレー」として収録)
9. Lune (Bruno Pelletier)
   「ノートルダム・ド・パリ」より 「月」
    (「ステージの上」の「ミュージカル・メドレー」として収録)
10. Your Song (Elton John)
   「音楽と映画」より  「ユア・ソング」
11. Le cœur est un oiseau (Richard Dejardins)
   「音楽と映画」より  「心は鳥」
12. La Manic (Bruno Pelletier)
   「ステージの上」より 「ラ・マニック」
13. La Quête (Jacques Brel)
   ** ミュージカル「ラ・マンチャの男」より 「見果てぬ夢」
14. The Rose (Bette Medler)
   ** 映画「ローズ The Rose」より 「ローズ」 by ベット・ミドラー
  *スタジオ・ジブリのアニメ「おもひでぽろぽろ」の主題歌
  「愛は花、君はその種子(たね)」など、日本人も多数カバー。
15. Somewhere (West Side Story)
   「音楽と映画」より 「サムウェア」

(カーテンコール)

- SOS d'un terrien en détresse
   「愛の解消 Défaire l'amour」より  「遭難した地球人のSOS」
   (ミュージカル「スターマニア Starmania」より)
- Le temps des cathédrales
   「ノートルダム・ド・パリ」より 「カテドラルの時代」
      (「ステージの上」の「ミュージカル・メドレー」として収録)
- Calling You
   「音楽と映画」より  「コーリング・ユー」
- Miserere
   「ミゼレレ Miserere」より 「ミゼレレ」

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ブリュノのアルバム「音楽と映画」についての詳細はこちら

なぜ「ラ・マンチャの男」がここに?なぜブレルなの?と思った場合は
こちらをどうぞ

・ 解説部分でマークのないものは、ブリュノのアルバムに収録。
・ 「*」 : ミュージカルなど他作品CDに収録されているもの
・ 「**」 : ブリュノの声ではCDに収録されていない曲


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アーティスト・プロフィール
Bruno Pelletier

Bruno Pelletier ブリュノ・ペルティエ

カナダのフランス語圏ケベック州出身。3度の最優秀男性歌手賞の実績を誇る実力派歌手。ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」で人気を不動のものに。ロックからジャズまで幅広い音楽を豊かに歌いこなし、定期的に東欧でもツアーを行っている。

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